てんかんと運転

脳卒中診療に従事している中で,てんかん患者を診ることは比較的多い.

①私が神経内科医として脳卒中を診ているから

②症候性てんかんは脳卒中の後遺症として稀ではない

③そもそもてんかん患者が多い

ということが挙げられますが,とかくてんかん患者の運転については

昨今のTVでの話題にも時々なります(最近はどちらかというと高齢者の運転がよく取り沙汰されておりますが・・・)

自分が外来で診ている患者で、単純部分発作がわずかに出ている方がいて、症状自体はごく軽度の口唇のいわゆる”ぴくつき”程度ですが、運転免許が取得できるのか調べてみました。

”一定の病気等に係る運転免許関係事務に関する運用上の留意事項について ”

2 てんかん(令第33条の2の3第2項第1号関係) (1) 以下のいずれかの場合には拒否等は行わない。

ア 発作が過去5年以内に起こったことがなく、医師が「今後、発作が起こるお それがない」旨の診断を行った場合 – 2 –

イ 発作が過去2年以内に起こったことがなく、医師が「今後、x年程度であれ ば、発作が起こるおそれがない」旨の診断を行った場合

ウ 医師が、1年間の経過観察の後「発作が意識障害及び運動障害を伴わない単 純部分発作に限られ、今後、症状の悪化のおそれがない」旨の診断を行った場 合

エ 医師が、2年間の経過観察の後「発作が睡眠中に限って起こり、今後、症状 の悪化のおそれがない」旨の診断を行った場合

この中の、ウ(単純部分発作に限られ,1年の経過観察でこれ以上悪化が心配ない)という判断がされるのであれば,私が診ている患者は免許申請に拒否をされないとのことです。

ただ、単純部分発作でも手足が使えなくなる運動発作の場合はだめということになります。

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