脳卒中治療ガイドラン2021の改定 一次予防としての生活習慣病管理

血圧の管理

脳卒中治療ガイドラン2015

 140/90 mmHg未満 (Grade A)。糖尿病患者や、尿蛋白ありの場合 130/80 mmHg 未満、後期高齢者では150/90 mmHg未満

脳卒中治療ガイドラン 2021

75歳未満、冠動脈疾患あり、CKDで尿蛋白陽性、糖尿病、抗血栓服用中 の場合 130/80 mmHg 未満

75歳以上、両側頸動脈狭窄や主幹動脈閉塞がある場合、CKDで尿蛋白”陰性”、では140/90 mmHg 未満

管理目標が厳しくなった。

糖尿病の管理

治療ガイドライン 2015

 糖尿病患者では血糖管理がすすめられるが、十分なエビデンスがない(grade C1)

 糖尿病患者では血圧管理が強くすすめられる

 糖尿病患者ではスタチンの投与が進められる

治療ガイドライン2021

 2型糖尿病患者では、脳卒中を含めた心血管イベントの抑制に食事療法、運動療法と合わせて薬物治療を行うよう勧められる(推奨度A, evidence level 高)

 成人2型糖尿病患者における血糖管理および心血管イベントの抑制に、メトホルミンは第一選択(推奨度B evidence level 中)。血糖管理不良の場合はGLP-1受容体作動薬またはSGLT-2阻害薬の投与を考慮(推奨度C, Evidence level 中)。

 2型糖尿病患者では血圧や脂質異常症などの心血管リスクの厳格な管理が勧められる

あいかわらずふわっとしているが、しっかりやろうぜ的な感じになって、エビデンスレベルも高いとなった。

脂質異常症

治療ガイドライン2015

 脂質異常症患者にはスタチンの投与が強く進められる(Grade A)

治療ガイドライン2021

 脂質異常症患者にはスタチンの投与が勧められる(推奨度A エビデンスレベル高)

 スタチンの効果不十分の場合、エゼチミブやPCSK9の併用は妥当(推奨度B エビデンスレベル 中)

 高TG血症に対する薬物治療の脳卒中予防効果は有効性が確立していない(推奨度C エビデンスレベル 低)

スタチンのところは一緒だが、追加でエゼチミブ、PCSK9の文言。また、中性脂肪はやっぱりあんまり関与のエビデンスがないと。

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