ワルファリンのエビデンス

ちまたではDOAC、DOAC騒がれていますが、ワルファリンについて少しメモします。

Af患者の脳梗塞予防に対してワルファリンは有効

欧米のランダム化比較試験で、Af患者に対する対照群の脳梗塞発症率は4.5%/人・年であったのに対し、ワルファリン投与群では1.4%/人・年と68%も減少したことが示された(1)。

日本人(を含むアジア人)は脳出血が多い

アジア人の頭蓋内出血の発現リスクは白人の約2倍(2)

Afの入院患者におけるワルファリン療法時の頭蓋内出血リスクは、白人を1とした場合、アジア人では4.06である。(3)

ワルファリンはPT INR 1.6-3.0 でも脳出血を起こし、少なくとも24時間程度は血腫が増大する可能性がある。(4)

(1)Albers GW. Arch Intern Med 1994; 154: 1443-1448

(2)van Asch CJ, et al. Lancet Neurol 2010; 9: 167-176

(3)Shen AY, et al. J Am Coll Cardiol 2007; 50: 309-315

(4)Yasaka M, et al. Thromb Haemost 2003; 89: 278-283

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