血小板輸血、FFP

血小板輸血

基本事項

 PLT 5000~10000/μl以上あれば自然出血は稀。しかし術後や外傷などの活動性出血がある場合は、PLT 10万/μl以下では血小板輸血が必要

 ABO適応は血小板輸血時にも望ましいが必須ではない。

 Ht<30%では血小板機能も低下するので、活動性出血時には血小板輸血とともに、赤血球輸血も考慮する。

 輸血時には側管またはルートから生食を流す。

 増加予想血小板数(個/μl)=輸血血小板数(個)÷循環体液量(L)×2/3(脾臓での補足を考慮している)

 *循環血漿量 = 70 ml/kg or 体重×1/13

例 血小板 2万/μlの人を、5万/μlに上げたい。体重60 kgの患者。 血小板輸血はいくつ必要?

→ 増加予想血小板数(y)=輸血血小板数(x)/循環体液量(a)×2/3

x=y * a * 3/2

 y= 5万-2万 = 3万/μl

 a=70(ml/kg) × 60(kg) = 4200 ml = 4.2 L

x=3万 * 4.2 * 3/2

=189,000 = 18.9 ×104/μl

血小板輸血は5単位, 10単位, 15単位, 20単位でオーダーできる(はず)。

血小板輸血1単位 = 約 2×104 /μlの血小板

 結果: 10単位 オーダーが必要

【適応】

FFP

 基本事項

 血小板以外の全ての凝固因子(特にFib)が入っている。FFPはアルブミンも含むため、出血の際には膠質液負荷としても選択される。成人では2~3パック(8~12ml/kg)補充が目安。

適応

 ①大量出血への大量輸液による希釈性凝固異常,肝不全,DIC,ワーファリンの緊急補正(PT%<30%,PT INR 2倍以上,aPTT 2倍以上のとき)

 ②大量出血,DICなどの低フィブリノゲン血症(Fib<100)のとき

 ③血漿交換のとき:肝不全やTTP,HUSなど

使用方法  

それぞれ投与後Fib, aPTT, INRチェックし追加が必要か判断

FFP LR2 1パックで2単位(240ml)となっている。

①大量出血時

 FFP2単位 2~3パック 250~500 ml/h

②ワーファリン拮抗時

 FFP2単位 1~2パック 250~500 ml/h

 

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