カンファランスで質問があったので少し調べてみました。
高山秀一ら、拡散強調画像による脳出血の経時変化、脳卒中 21: 245-252,1999
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke1979/21/2/21_2_245/_pdf
脳出血急性期におけるMRI DWIでの信号変化
超急性期 発症6時間以内は hyperintensity
急性期 発症6時間以上、7日以内は周囲にhypointensityを混じるhyperintensity、徐々に中心部もhypointensityとなる。
亜急性期から慢性期 day8-30は出血中心部は顕著なhypeintensityとなる
慢性期後期 day31-はhypointensityに変化
血腫による高信号→血腫が引いてきたりして低信号が混じる→浮腫性変化のみ残り高信号となる→浮腫も落ち着き信号変化がなくなる ということか?
筆者は
発症当日は血腫が液体だから拡散は制限されない→血腫の凝固進行、フィブリン塊形成と血餅退縮により血腫のviscosityが上昇し、血漿の再吸収と赤血球の集塊によってヘマトクリットが上昇し、水の拡散が制限される。よって急性期は時間とともに徐々に拡散が制限される方向に動くが、その後慢性期になると組織壊死や嚢胞化により水が制限されなくなり、ADCが増加する。と書かれている。
最後に、上記論文では脳出血急性期はMRIではDWI高信号で、出血と梗塞の鑑別が容易では無いことから、必ずCTを撮像するようにとrecommendがあった。
まとめ
脳出血
0-6時間 高信号、6時間-7日 低信号高信号入り混じり 8-30日 高信号 31日以降 低信号