延髄外側症候群と延髄内側症候群

延髄外側症候群(Wallenberg症候群)

責任血管 後下小脳動脈またはより近位の椎骨動脈

症状 

 ①三叉神経脊髄路核の障害

  同側の顔面感覚障害

 ②脊髄視床路の障害

  対側の頸部以下の温痛覚障害

 ③下小脳脚の障害

  同側の小脳失調

 ④延髄網様体の障害 (延髄背外側にある交感神経経路 視床下部→中脳背内側→橋背内側→延髄背外側)

 同側のHorner症候群(3大徴候 縮瞳、眼瞼裂激狭小化、眼球後退)

  Horner症候群は交感神経遠心路の3つのニューロンいずれが障害されてもでうるもので,視床下部から①脳幹を通り脊髄毛様脊髄中枢へ至る第一のニューロン(いわゆるWallenbergで傷害されるHorner)、②肺尖部を通り上頸部交感神経節で終わる第二のニューロン(節前ニューロン)、③外頸動脈に沿って走る顔面の血管・発汗ニューロンと内頚動脈に沿って頭蓋内に戻り眼瞼、眼球などを支配するニューロンがある。

 ⑤前庭神経核の障害

  めまい、眼振

 ⑥疑核の障害

  球麻痺症状(嚥下障害、構音障害)、吃逆、複視

延髄内側症候群(Dejerine症候群)

責任血管 前脊髄動脈

症状

 ①舌下神経麻痺

  舌筋麻痺と舌萎縮、線維束性筋萎縮

 ②核上性錐体路障害

  対側の上下肢の運動麻痺

 ③対側の触覚、深部核障害

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