妊婦へのt-PA

妊婦さんへのt-PAは可能です。

妊婦、と聞いてドキッとする医者は多いと思います。

特に、普段妊婦を診ることの少ない脳卒中医ならなおさら。

妊婦は実は脳梗塞のリスクがあります。

過凝固状態にあり,血栓症のリスクあり。

DVTからの奇異性脳塞栓症もありえます。

通常の脳梗塞患者であれば禁忌リストをチェックして、問題なければ素直にt-PAを投与しますが、妊婦となれば話は別。妊婦はもちろん禁忌リストに載ってはいませんが、

基本的に患者は若いし、お腹には新たな生命が宿っているし、ビビるのは当たり前ですね。

ひとつ情報として、t-PAは分子量が大きく、胎盤を通過しないという話があります。

また、過去文献では妊婦にt-PAを投与し特に安全面で問題がなかったという文献があります。

そして、やはり脳梗塞はその後の人生を大きく狂わせてしまうもの。

母親の健康も、子供にとってもとても大事。

t-PA診療に絶対はありませんが、基本的にt-PAは投与を考慮できる。

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